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「Door to door sales」に学ぶビジネス英語

訪問販売で家のドアが開いている瞬間

 「ビジネスレベルの英語を学習しよう!」と考えておられる方ならば、「Door to door sales」と言うフレーズについて、1度は聞いた事がある方も多いのではないでしょうか?

 「Door to door sales」とは、日本語で言う「訪問販売」と言う意味で、「ドアからドアへとノックしてまわり、商品を売る(販売する)イメージ」から、英語では「訪問販売」の事を「Door to door sales」と言います。

 「訪問販売」と言うと、突然セールスマンがやってきて“興味の無い商品を売りつける”と言うイメージを持っている方も多く、正直なところ、数ある様々なセールスの仕事の中でも、“最も顧客から嫌われやすい販売方法”だと言われています。

 しかし、実は、ビジネスイングリッシュを学んでいく上で、この「Door to door sales(訪問販売)」の話し方(話術)は大変役立つものが多く、仕事で英語を使う事を考えておられる方にとって、“是非とも参考にして頂きたい英語フレーズ”が沢山あります。

 そこで、ここでは「Door to door sales」で使われるテクニックを元にして、「自分のビジネス英語が実際に通用するか?」について確認しながら読んで頂きたいと思います。

「Door to door sales」でドアが開いている時間

 ビジネス英語を学ぼうとされている方の多くは、「難しい英語(フレーズ)を覚えて使えばそれで良い」や「長い表現になっても完璧な英語を話そう」と思われている(考えている)方が沢山いらっしゃいます。

 しかしながら、正直なところ、実際のビジネスシーンで使用されている英語は、“難しい英語表現”や“完璧な英語”は一切必要ありません。

 例えば、「Door to door sales(訪問販売)」を例にとって考えてみると分かるのですが、訪問販売では各家庭のドアをノックするところから“顧客と出会い”、その後、“挨拶”によるアイスブレイク(この場合、顧客との間にある壁を壊す事)、“家庭状況把握”、そして“商品説明”が行われる事で、中には購入してくれる家庭も有り売上へと繋がっていきます。

 しかし、“顧客と出会えている時間”、つまり“玄関のドアが開いている時間(開けてくれている時間)”と言うのは、平均して「20秒程度」だと言われており、このドアが開いている時間の「20秒」が、“訪問販売員に許された最初の接客時間”となります。

 さて、あなたはこの「20秒」で、何処まで相手(顧客)に対して「このままドアを開き続けるよう」アピールをする事ができますか?(一度、20秒を計測しながら英語でドアを開け続けるようなアピールをしてみてください)

 こんな時に、ゆっくりと「Hi. My name is 〇〇. Nice to meet you. How are you today? I'm very happy today, because・・・.」と話していたのでは、一気にタイムオーバーとなり、相手からはただ「No!!」とだけ強く言われて、一瞬でドアを閉められてしまいます(笑)。

 そこで、先ほどの表現ならば「Hi. How are you today? I'm ○○(自分の名前) from ○○(会社名). I came here to survey the current situation about・・.」と言う風に表現する事で、自分の“名前”や“出身”それに“なぜ来たのか?”と言う理由まで手早く相手に伝える事ができます。

 つまり、相手に対して重要な用件だけを“素早く”そして“正確”に伝える事こそが“ビジネスイングリッシュ”であり、“完璧な語学としての英語”は求められていないのが実態なのです。

 これは、訪問販売をモデルケースとしているため、少しビジネスとしてもシビアな世界の話になるかも知れませんが、ビジネスイングリッシュを学習するのであれば、“難しいフレーズを使い、正しい英語を話す”よりも“悩んだらチャンスを失う”と考え、「簡単な言い回しでも良いので、“より早く”“より多くの情報”を伝える事」を想定したトレーニングを積む事で、仕事上でも有益な英語を学べる事になります。

以外にも基礎に戻るビジネス英語

 先ほどのフレーズを見て頂けるとお分かりになられたように、実は、ビジネス英語の方が他の専門的な英語と比べると圧倒的に初級英語に戻る事になります。

 そのため、ビジネス英語を学習中には「この英語は本当に難しい」と思う事は少なく、どちらかと言うと「こんな表現方法もあるんだ」と言う思いになられる事が多いのが特徴です。

ビジネス英語ではツイツイ早く話してしまう

相手の心の扉まで開いているイメージ

 ビジネス英語を習われている方と言うのは、比較的英語レベルの高い方が多く、オンライン英会話スクールによっては“ビジネス英語コース”でも幅広いレベルの方が学べるところも有りますが、基本的には“上級クラス”の位置付けとなります。

 そのため、ビジネス英語を学ばれている方の中には「仕事でも通用するように」と、“早い英語”、つまりは「早く話そう、早く話さなければ」と言う思いから、“慌てたような英語”を話しておられる方が沢山いらっしゃいます。

 しかしながら、ビジネス英語といえども“英語”ですので、何処まで言っても最終的には“言葉”であり、早く話したところで“相手に伝わらなければ全く意味を成さないもの”になってしまいます。

 そこで、続いて紹介する表現は、「長い英語を短く正確に話す」と言う事を焦点に置いた英語フレーズになります。

「I'm ○○ from △△.」を使う

 先ほど紹介した例を再度使用する事になりますが、例えば「My name is ○○. I'm working at △△ company.」とすると、文章が2文からなる表現で、ビジネスシーンでは“長々とした英語表現”のように聞こえてしまいます。

 これは決して間違いでは無いのですが、これを「I'm ○○ from △△.」と言う表現にする事で、表現全体を凝縮して、“特に早く話す事を意識する必要無く”、素早く正確な要点を相手へと伝える事ができます。

 例えば、「Ken(ケン)」が「Online Eikaiwa Guide(オンライン英会話ガイド)」で働いている場合には、「Hi. I'm Ken from Online Eikaiwa Guide.」とするだけで、「私はオンライン英会話ガイドで働いているケンです。」と言う風にすると正確かつ的確に相手に自分の素性を伝える事ができます。

 特に、日本よりも海外の方が「自分が何者なのか?」をハッキリとさせた上で会話が始まるケースが多いので、上記のような表現は非常にビジネスシーンで役に立つ表現になります。

 また、こう言った表現を研究していくと、訪問販売のように「短い時間で如何にアピールできるか?」と言う1秒を争う仕事で大きな効果を発揮し、例えば、「Hi. I'm Ken from ABC Phone Company. Do you have home phone and internet line in your house?(こんにちは!私はオンラインABC電話会社で働いているケンです。あなたの家には家庭用電話とインターネット回線は有りますか?)」と言う風にすると、流れるように自己紹介から商品販売へと移る事ができます。

 ビジネス英語を学ばれている方は、素早く話す事よりも上記のように“会話を途切れさせないテクニック”を習得する事も目指して頂ければ、仕事で“即戦力となる英語力”を身に付けられ易くなります。

もちろん職業によって英語は変わる

 ここでは訪問販売員になったつもりでビジネス英会話フレーズを紹介してきましたが、職業によっては自己紹介の方法も大きく変わってきます。

 例えば、お医者さんの場合には、「I'm working in the ○○ hospital.」と言うよりも、「I'm a doctor.」と言う方がシンプルで相手に伝わりやすいですよね?

 つまり、「言いやすいフレーズ」を探して、それを“自分のモノにする事”をビジネス英語コースでは意識してみてください。

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